パワポケシリーズには、超低確率の特殊能力取得イベントや能力値アップイベントが存在しますが、通常プレイ中にその確率を引くことは滅多にありません。(例えば、パワポケ10基宋の声出しイベントによるジャイロボール取得。私は10年間プレイしてきて1度だけありました。)
パワポケ11表サクセスでこれに該当するイベントとしては、
- 羽車うろつき初回のミートまたは球速+1
- シズヤ攻略時のセンス〇
- 朱里攻略時の威圧感
などがありますが、今回ご紹介する乱数調整では上記3つを任意で発生させることができます。
ランダム要素の決定のメカニズム(簡略版)
パワポケにおいてランダム要素は、線形合同法により乱数を生成し、その乱数を消費することによって決定されています。そして、その乱数を生成する際にDS本体の時刻設定(時間、分、秒)が使用されています。(参考:【パワポケ9 TAS】乱数解析を駆使してブギウギ商店街で暴れまわる #1、2021/08/22)
例えば、うろつき羽車初回を選択した際に、ミート+1となるか否かは以下のようなメカニズムで決まります。(※イメージしやすいように簡単に書いています。正確なものではありません。)
スライドにも書きましたが、調査したところ羽車イベントのミートまたは球速+1は生成された乱数が0.01より小さい場合に起こることが予想されました。よって、この場合は生成された乱数が0.210であり、0.01よりも大きい値であることからミートまたは球速+1となりません。
ですが、1つ下に生成される乱数は0.00101であり、抽選の際にこの乱数が生成された場合はミートまたは球速+1が発生すると考えられます。
では、どうやって次の乱数を生成させればよいのでしょうか?この問題は、サクセス開始時のオート命名によって解消することができます。
パワポケ9から登場したオート命名ですが、この命名機能もランダム要素であるため乱数を使用しています。
よって、オート命名を使用することで乱数が生成され、目的の乱数を持ってくることができるようになります。
以上がパワポケにおけるランダム要素の決定メカニズム(簡略版)になります。実際には、ゲーム内部に乱数生成器が2つありもっと複雑なのですが、イメージはおおむねこのような感じです。
乱数調整の方法
それでは乱数調整の手順を以下に示したいと思います。
- うろつきコマンドの練習場に羽車が現れるまでサクセスを進める
- 表れたらセーブして終了し、表サクセスのもう片方のファイルが開いていることを確認してDSの電源を切る
- DSを起動しDS本体の時刻を「00:05:00」に設定し、すばやく再起動する
- DS本体の時刻が「00:05:11」になったらゲームを起動する
- 表サクセスの新しくはじめ、オート命名を15回押す(中村なら成功)
- サクセスを再開し、うろつき→練習場を選択する
- 野手育成時ならミート+1、投手育成時なら球速+1
以上が乱数調整の手順になります。
最後に
DS版パワポケの内部乱数が観測できるプログラムは、iid01様がご自身のブログにて掲載されています。とても使いやすいのでぜひご参考ください。
また、ゲーム内部に乱数生成器は2つありますが、少なくとも固定イベント(初回イベントなど内容が確定しているもの)については今回の乱数を使用することでレアな特殊能力が取得できます。
例えばですが、朱里の超特殊能力イベントもそれに該当し、今回の乱数調整と同様にイベントを起こすと威圧感を取得できます。
パワポケ11表サクセスをプレイする際は、ご参考いただければと思います。